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2016.01.04 Monday

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痕跡
2016.01.04 Monday 01:25
例えばきちんと太陽を信じられたらなら
あなたの温度を覚えていられたでしょうか
例えば全ての言葉を受け止められたなら
あなたの声を今も思い出せたでしょうか
例えば生きていることを肯定できていたのなら

あなたの

窓の向こうで風が鳴いています
烏は群れをなしてまわって、まわっています
燃えるにおいは冷たい青色でした
きっとあの日の空も同じだったでしょう

聞きたいことがあります
教えてほしいことがあります

夏の湿度すら凍ってしまうようでした
焦燥と無常は稚拙な頭を揺らすだけでした
この手に残ったのはまるで雪のような
雪のような、雪のような

骨は美しく砕けていきました
愛されたあなたは優しく溶けてしまいました
突き刺すようなあの空気は心のうちでした
まだ耳の奥で残響がざわめいています

例えば神様がいたとして
例えば輪廻のその先に

わたしは知りました
そして知らない



なんて痛ましく残酷に、そして尊いんだろう
捨てられずに握りしめる両手はこんなに汚い
ただ白く無傷のこの両手はこんなに醜い
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確認
2016.01.01 Friday 22:49
優しい未来への希望を持つことも
また、それに絶望を覚えることも
できるくらいには現実を知りました

周りにざわめく全てを傷つけたがったこの刃は
世界を諦めた皮膚に埋まって
鈍い痛みを僕に伝え続けるのです

息の止め方をずっと探して
息をするだけならあまりに簡単すぎて
あの日の少年が知ったら笑うかな
僕はもう、壊すことさえできないで

心臓の音を久しぶりに聞きました
僕は生きていました

僕の体は生きようとしているのでした
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砂塵
2015.12.30 Wednesday 21:54
綺麗だと認めたい
これは、なんて、美しいものなのだと
名付け方を知らない、分からない
ただただ涙があふれる

乱反射した過去の欠片だ
思い出にもされなかった破片だ
それらを認めてもらえなかった光たちだ

ごめんね

君たちはきちんと僕の太陽だったよ
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黄昏
2015.11.20 Friday 04:36
流れる涙はいつも理由がなくて
だけど今更そんなことどうでも良くて
剥離した僕はただ遠くから見つめているだけだった

全てのものを飲み込んだ振りをして
結局あの時の絶望を飼い慣らすことに成功して
安寧と名付けた虚しい籠の中で息をすることにした

僕は何度だって言い聞かせている

終わりがないことがきっと一番怖いんだ
いつかの終焉があると妄信していられることが幸せなんだ
果てがなかったら何処まで行くことが正解なんだ

薄闇にかかる彩りを美しいと思える程度には生きていて
余計に浮き彫りになる空虚の狭間では泣くこともできやしない
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炭素
2015.10.20 Tuesday 21:38
君がもう過去の一瞬となりました
言葉は数多の傷となって、今更痛むようになりました

僕のためにくれた涙が欺瞞だったとして
嘘だったとして、偽りだったとして
それでも僕のひびは綺麗になったんだよ

季節をともに数えたのを覚えている
皮膚の上の温もりを分け合ったのを思い出している
心臓の奥に閉じ込めていた柔らかな部分、
そうっと開けて舐め合っては傷つけ合った

多分、砂を噛む行為に似ていました
残った傷は先を歩いていくために必要だったのでしょう

君のためにあげた全てが虚像だったとして
でもそれは慈愛のようで、まるで愛で
だから僕の日々はずっと綺麗だったよ

始めから繋がっていなかった糸は
互いの孤独で何度もゆるやかに紡がれたんだ
心臓が止めたいと叫ぶたびに君も僕も
互いの言葉で何度もぎりぎりに生かされていたんだ

記憶は道のように連なっていて
思い出す過去たちはその上に刻まれる傷だったとして
だから僕は、風化される前に、何度も何度も抉るように踏みにじるよ

君も僕も本当は何もかもどうでもよくて
死ぬまでの暇つぶしで、それでも青春の一部で
だからこそ僕の罅は今も綺麗に割れたままだよ
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刃紋
2015.10.16 Friday 04:52
どこかの知らない誰かに裁かれたいと
見知らぬ通りすがりの誰かに石投げられたいと
嘲笑う君の手で鞭打たれたいと

そうして己の手を下さない毎日

あの時自らを傷つけた刃は錆びてしまいました
あの日自らを傷つけた牙は捥げてしまいました
あの頃自らを傷つけた舌は融けてしまいました

記憶は風塵とともにそうしたら視界は眩い
きっともっとこれからも見えなくなって
僕は過去を今以上に愛してしまう

終焉は、終わってしまったからこそ僕は抱きしめられる

どこかの知らない誰かを誰かを蔑んで
見知らぬ通りすがりの誰かを見繕って
嘲笑う君の手は記憶のはるかかなたへ追いやって

今更思い出すのはこの現実にフィルタをする役目

錆びた刃は毒を携えて僕の肉にくいこむでしょう
捥げた牙は消化できることなく腸をあさるでしょう
融けた舌はもう誰にも伝わらない呪詛をつむぐでしょう

腐臭がする

心の臓をやぶるのは君だ
床に落ちた滴までこの舌先で掬うんだ
全部飲みこんで、救うんだ

本当は誰が救われたいんだろう

僕はまだ、ごめんね、を繰り返す日々の中にいる
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五文字
2015.08.29 Saturday 07:37
ようやくとこの指は崩壊させることを覚えて

何度も何度も忘れたくないと記憶に刻んだ
忘れてしまうことだけを恐れて
ひとつずつ、ひとつずつ、痕にして

もう、いいんだよ
あの日見た背中と温度を
季節に重ねれば
それが僕の答えにできる

君の全てが嘘だったから僕の全ても嘘だった
それは美化された欺瞞だけれど
やっと消化して、この湿度に委ねて
いつか雨にしてしまえればいいと思えるよ

歪んだ欲を孕んだ腹も
あの日腫らした瞼も
結局消せない身体の痕も
真実でなくたってそんなことはもうどうでもいいんだ

さようなら

幾度もかぞえた
本当にできるように

さようなら

きっともう本当だ
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わすれもの
2015.08.13 Thursday 06:11
傷つくというのはいつも表面を滑ってしまう
彼らの言葉は武器ではないのに
ぽろぽろと剥がれていくのは
凍ったままの僕の心臓

みがいてとがらせるのはぼくのしごとだ

全ての瞼をとじて安寧をめぐれ
脳の奥には僕だけの平和と甘さが待っている
他人の温度に求めるものをお前は忘れたはずだ

張り裂ける隙間を優しく縫っていく
血塗れの糸と錆びた糸が可哀想に見える視力

空気と溶け合ってしまえばいいのに
いつまで経っても許そうとしない
誰の言葉があれば、誰の慈悲があれば
僕はやっと泣けるのだろう

あんなに光っていた刃は今や泥だらけで
隠されているのだけが使命で
けれどきっとそれが支えで

つかわれることなくいきたえてしまえばいいのか
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寂寞
2015.08.03 Monday 17:07
手放すべきだったと鏡は話すけれど
破片の鋭利さと、その重さで
僕は今更になって心臓を軋ませる
うわべだけの葛藤なんてあさはかであさましい

遠くに見える背中は何十にも重なって
小さくなって大きくなって乱反射を繰り返す
手をかざしただけで見えなくなる
分かっているのに掴もうとするのは、できないのは
握りしめるのが怖いのだ

眩しい、ずっと眩しい

この目が見えなくなってしまえばいいと思っていた
閉じ込めて見ない振りをするのを
僕はできないのだとずっと知っていた

生ぬるい温度で上手になめらかに舌が動く
粘膜はいつも柔らかにたやすく他人を受け入れる
心臓だけが冬のまま、
端からとけて腐り落ちるのを見ているだけの日々だ
 
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指の行方
2014.10.09 Thursday 05:31
血に濡れることを望んでいるのに
綺麗な刃を見るたび安心してしまう

まだここで生きていていいの
この心臓は動かしてもいいの

いつまでも浄化できない息が
明け方の空気に漏れるのを確認する

罵って、蹴飛ばして、全てを手折って
そうしたら絶望できるのに

いつか見た光は僕のものではない
それでも、それは世界だったんだ

頷きなさい

首にかかる指は誰のものなのか
知っている、知らない、知っている

その指に僕は重ねる
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